探偵と警察の領域は？その関係の違いは？

警察と探偵の領域

『警察は刑事事件』を扱い被害届けが出ている、もしくは被害が出そうだという場合に動くのが基本です。対して『探偵は民事でのトラブル』を扱うのが基本です。

警察から探偵に対して、情報提供がなされることは通常ありえないのもそのためです。考えようによっては、警察がノータッチもしくは相談のみとする領域を、探偵が受け持つと考えることも出来るかもしれません。

ただし、警察とは違い探偵には執行力も許されないので、出来ることは限られます。警察は法の番人であり、探偵は単なる民間人にしか過ぎず、活動出来る領域も違います。

その領域違いの民間人が、例えば尾行や張り込みや証拠写真の撮影など捜査まがいのことをします。もしも行動が過ぎた場合には、法に触れることをしてしまう恐れもあるのです。そのため警察にとって探偵は、必要があれば監視すべき対象ともするわけです。

警察と探偵の関係

探偵と警察の関係は、テレビドラマや小説のように密接では決してありません。法を犯すものを警察は取締り出来ますが、探偵にはそのような権限はありません。

確かに元警察だという探偵さんも存在しますが、だからといって警察同様の権限を与えられるわけではないのです。探偵と警察の関係というのは、一般市民と警察の関係とさほど変わらないと考えてもいいです。

ですから実際に、探偵と警察が協力関係にあるというのは考えにくいでしょう。探偵と警察が交じり合う関係でないことは、お互いが動く領域を見ても明らかです。

探偵と密接な関係にあるのは？

現実的な話をするのであれば、探偵と密接な関係にあるのは警察ではなく『弁護士などの法律家』でしょう。

近年では探偵業の仕事も離婚を見据えた浮気調査の依頼が多いものですから、必然的に裁判も見据えての調査となることも多いです。そうした場合には警察の出番はなく、法律家の出番となるわけです。

探偵業では法に関して領域外で取り扱うことは出来ませんから、浮気調査報告後に法律家を紹介するといったことも必然的に多くなります。ですので探偵と法律家の繋がりが、業務上自然と出来やすいといった状況にあるわけです。